2012年5月10日木曜日

SWAS-G/LFOの作成・・・その2

今の天気 曇り、気温 15度。
む~、LTspice や PCBE で作ったファイルいっぱい増えてきました。どれがどれなんだか分からなくなりそうな syncton です、こんにちは。

ブレッドボードを使用した LFO のテストを開始しました。
まずは Tone Generator(のこぎり波) と Wave Shaper(のこぎり波から三角波を作成)から始めていきます。

その前に、今までは PC 内に LTspice や PCBE などのフォルダーを作って作業していましたが、ふと浮かんだアイディアや色々な回路をテストしていくうちにフォルダーやファイルがどんどん増えてしまい、どれが最新版なのかも分からなくなりそうです。

そこで Google Codeサービスを使ってみる事にしました。Google Code でプロジェクトを作成するとバージョン管理(Git,Mercurial,Subversion)や問題管理などの仕組みを使用する事ができて便利そうです。
Google Code はオープンソースのプロジェクトを支援するサービスで誰でも自由に使用する事ができるようです。
・・・と言う事なので、LTspice や PCBE などのファイルをサーバーにアップロードしてファイル管理の煩雑さを解消しようという魂胆です。

さっそくプロジェクトを作成しました。ライセンスは MIT ライセンスを選択。
プロジェクト名は swas-g です、これで私のPCがクラッシュしても安心です。


サーバーとのやり取りは Eclipse と言うオープンソースの IDE を使用して行います。
バージョン管理は Eclipse から簡単に使える Subversion を使用する事にしました。
基本的には Eclipse を使用し以下の手順で作業を行います。
  1. Eclipse でサーバーからチェックアウト
  2. Eclipse からファイルをダブルクリックして LTspice や PCBE を起動して作業
  3. 作業終了時にEclipse でコミットしてサーバーに格納
これだけで履歴と安心が得られるので楽ですよね。

左のペインにファイル一覧。
ファイルをダブルクリックすれば LTspice や PCBE が
起動するので、いつもどおり作業を進めるだけ。
コミットすればサーバーに自動的にアップロードしてくれます。
サーバーとのやり取りはこれで楽ちんです (^_^)v
さて、例によってまずは LTspice でシミュレートです。
これでも部品を減らしたつもりなんだけどなぁ~・・・
岡村廸夫 著「定本 OPアンプ回路の設計」(CQ出版社、2010年) P.312 絶対値回路 によると、性能は使用する抵抗の精度と安定度に依存する・・・とのことなので、Sawtooth to Triangular 部分で使用する 100kΩ の抵抗6本は金属皮膜抵抗とし、事前にテスターで測定して抵抗値の同じものを選別して使用しました。

シミュレートの結果。
R16、C7の LPF が無い時。
赤丸の部分にのこぎり波を折返した時の残骸が・・・
三角波の真ん中に切れ込みができてしまう。
これを消すために R16、C7 の LPF(カットオフ周波数は約 338 Hz) で削ってみると・・・
LPFで折返し時の残骸が消えた!
これをブレッドボードに展開・・・
空きスペースが無くなってきた・・・
よし!・・・(って、実際ここまで来るのにはすご~く時間が掛かったのだ)
ちょっと規模が大きくなってきた・・・
では、電源を入れ調整・・・
  1. VR1(FREQUENCY)を最大にする
  2. TR1(LOWEST)で最高周波数(20Hz)を設定する
  3. VR1(FREQUENCY)を最低にする
  4. TR2(RANGE)で最低周波数(0.2Hz= 波長を5秒)を設定する
  5. TR3(ZERO_ADJUST)で三角波の頂点のずれを調整し綺麗な三角波にする
#TR1の名前はHIGHESTの方が良いかも・・・

調整5:TR3で調整中・・・
赤の波形:頂点の右が高い。
折返しすぎ・・・
赤の波形:頂点の左が高い
折返し不足・・・
TR3で上手く調整すると・・・
やった~! 三角波ができた!
最低周波数の時の波形・・・
約 0.2Hz
 電圧は 8Vp-p
最高周波数の時の波形・・・
約 20Hz
電圧は 7.6Vp-p
R16、C7 の LPF では、のこぎり波の折返しの残骸がまだ少し残っていた。

このためR16、C7 の LPF に、もう1個同じコンデンサを並列に追加した(カットオフ周波数は約 169 Hz)。
この関係で最高周波数の時の電圧レベルが少し下がってしまった(7.6Vp-p)。


ちなみに LPF 無しだと・・・
折返し時の残骸が・・・
あと、Tone Generator の定電流回路のダイオード(D1)を手で触ると音程が大きく変わる。ダイオードも温度の影響を大きく受ける素子だったのか・・・
ダイオードを使用しないで実現できる方法を考える必要がありそうです。

今回の実験で分かった事・・・
  1. のこぎり波から三角波を作成する事が可能
  2. 折返しの残骸を消すためには LPF が有効
  3. 折返し調整用のトリマ(TR3)は秋月で購入した多回転型の方が調整しやすかった
  4. △LPF を掛けると高域の電圧レベルが若干低下する
  5. ◎三角波の基点が 0V になっていない
  6. ○ダイオード(D1)は温度に敏感、音程に影響する
◎は対応が必要(優先度高)
○は対応を検討(優先度普通)
△はしばらく様子見

これで次のステップに進めそうです。
では・・・

参考資料
■差動増幅を利用した電圧シフトのやり方
[エー・ディ・エム株式会社 マッチィ先生]さん - ADMマッチィ先生のアナログ回路集1 A/Dコンバーター[Youtube]
■フィルター計算
大川電子設計さん - フィルタ計算ツール
■ダイオードの温度特性
数理設計研究所 さん - ダイオード温度計・変換式の作成
工夫と製作のページ さん - 電子回路の温度補償

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